ノーマル講座

序盤戦の端歩1「1筋の端歩を突き合った居飛車は棒銀を狙える②」

前回の序盤戦の端歩1「1筋の端歩を突き合った居飛車は棒銀を狙える①」の続きです。
先手は最序盤での端歩の突き合いを生かして、「端歩棒銀」に出たのでしたね。
取り込まれてはたまらないので、後手は△同歩と取ります。

さて、ここで先手に二通りの攻めの手段があります。攻めを続けるためにはとにかく15の地点に駒を進める必要があります。
①▲同香②▲同銀
ですね。
さて……どちらを選べばよいでしょうか?
ヒントは「棒銀」です。

②▲同銀が正解です!
相手の香車と銀の交換になるので損に思えますが、この銀の進出こそが棒銀戦法の眼目の一手なのです。
上図以下△同香▲同香△13歩と進んで下図。

端を破られてはたまらないので後手は△13歩と受けました。ここで「攻めと受けの数の法則」が出てきます。攻め側の駒の利きが守り側の駒の利きを1つ上回ると、攻め潰すことができるという法則です。
上図の「13」の地点について考えてみましょう。

攻め側:角の利き、香車の利き→2つ
受け側:玉の利き、桂馬の利き→2つ
計算→2-2=0

攻めと受けの数が同じなので破ることはできません。
では、どうすればいいのかと言うと……。
上図から▲18飛

駒の利きを足せばいいのです。
これで「13」の地点への利きは先手3、後手2で先手が上回りました。
後手は均衡を保つために、△12銀と守りの駒を投入します。

再び、3対3になってしまいました。
先手は▲17香と打ちます。

これで先手4vs後手3となり、先手は13の地点を突破することができます。後手はもうこれ以上、13の地点を強化する方法がありません。
以下、△31玉(早逃げの手筋)▲13香成△同桂▲同香成△同銀▲同角成△22銀▲68馬
下図。

が進展の一例となります。後手も頑張りましたが、
①銀香交換と歩得(後手は歩切れが痛い)
②馬を作ることができた
③玉の堅さ、安全度は先手のほうが優位
④先手の右辺の駒は捌け、後手の飛車銀角は取り残されたまま。(駒の働きも先手優位)
⑤先手は後手の歩切れをついて、次に▲13歩と垂れ歩を打つ手があるなど攻めに困らない
などの理由から先手優勢です。


いかがだったのでしょうか?
棒銀自体はあらゆる戦型に登場し、応用が効く攻撃法なので、また単独で「棒銀マニアックス」「棒銀特講」のような項目を作って詳しく解説してみたいと思います。
おさらいとしては、「端歩棒銀で15の地点に進出させるのは香車じゃなくて銀」ということを覚えておきましょう。


<余談>棒銀の表現を、隕石が地球にぶつかる画像で表現しようと思ったのですがフリー画像としては見つかりませんでした。「タダピク」の画像と、自分で撮った画像以外は何が使えるものなのかまだよくわからないですね。